◆このページは重要なお知らせのため、「お知らせ」セクションだけでなく通常の投稿セクションにも載せています。
大変残念なお知らせですが、Googleの検索アルゴリズムの性能が向上するまで当ブログの新規投稿を休止することになりました(過去のページの更新やツイッターの英語クイズの配信は継続します)。
情報の正確さと説明の分かりやすさの点で最強の英語学習ブログを目指し3年以上頑張ってきましたが、残念ながらGoogleの検索アルゴリズムの問題(以下で説明)によって経済的・精神的に継続が困難となりました。
1. 正しい情報を載せたページが1位になるとは限らない
まず、ブログの広告収入を増やすにはGoogle検索で上位に表示されることが必須です(Yahoo!検索も中身はGoogle検索の技術を使っており、Apple社のSafariのデフォルト検索エンジンもGoogleだからです)。そして1位のページしか読まない人は多いため、2位や3位ではなく1位になることが重要です。ただ、どのサイトよりも正しい情報を載せて丁寧に説明しても、Google側に正しい評価能力がなければその努力は報われません。
例えば、下の画像はパソコンでGoogle Chromeをシークレットモードで開き(正確な順位を調べるにはこのようにシークレットモードを使います)、Googleで「スナック菓子 英語」と検索した結果です。
↑上部にGoogle翻訳の結果が表示され、その下に英語学習サイトやオンライン和英辞書のページが1位から順に並んでいる。
スマートフォンでご覧になっている方は見づらいと思いますが、画像の上部から次の順に並んでいます。
1位: DMM英会話なんてuKnow?
2位: Weblio辞書
3位: Eiton English Vocablog(当ブログ)
上部の『Google翻訳』と検索結果1位の『DMM英会話なんてuKnow?』はスナック菓子を snacks と英訳し、検索結果2位の『Weblio辞書』は主な英訳として snack food を載せています。翻訳の仕事をされている方は分かると思いますが、これらは日本語の「スナック菓子」より意味が広いため適切な英訳ではありません。
個人ブログで弱小ながらも当サイトが3位まで登り詰めた理由は、恐らく他の多くのサイトと違って日本の「スナック菓子」の最適な英語表現を載せているからだと思います。なお、上の画像には写っていませんが、4位以降にはその他のオンライン和英辞書(『英辞郎 on the WEB』など)や英語学習サイトが並んでいます。
つまり、個人ブログでも本当に優れた内容のページを書いて公開すればこのように超有名サイトと肩を並べられるまで順位は上がるのですが(これらのサイトを上回って当ブログが1位になっているものも結構あります)、上の例を見ても分かるとおり、翻訳者レベルの人が評価したら一瞬で1位になるような内容のものを書いても、Googleのアルゴリズムによる評価では公開から1年半経っても3位止まりのようなことがよくあるのです。
Google検索結果は多くの一般ユーザーが「有益」と感じたページが上位に上がっていく仕組みになっていると思いますので、専門家が見ればすぐに「誤り」と分かるページでもこのように上位に表示されてしまいます。もちろん1つ1つのページを専門家が評価するのは膨大な時間がかかるので無理だと思いますが、サイト単位の評価くらいはロボットに任せるのではなく専門家に依頼しないと正しいランキングにはならないでしょう。
2. Weblio辞書の評価に問題がある
さて、「○○は英語で何と言うのだろう?」と思った人がGoogleなどで調べる場合、上のように「○○ 英語」と入力して検索するのが普通です。そしてほとんどの場合は検索結果の上位に先ほどの『DMM英会話なんてuKnow?』と『Weblio辞書』のページが表示され、特にWeblio辞書が1位になっていることが多いです。
情報というものは「いつ頃の情報なのか」が分からないと情報としての価値が低いのですが、公開日や更新日の記載が一切ないページも上位に表示するGoogleはまだその重要さに気づいていないようです。例えば、Googleで「ベビーカー 英語」と検索すると上位にWeblio辞書のページが表示されますが、中身を見ると公開日や更新日の記載はなく、ページ冒頭の「主な英訳」には perambulator という訳語が載っています。
↑Weblio辞書は「ベビーカー」の主な英訳に perambulator を載せている。これはイギリス英語でしかも箱型の乳母車だけを指す言葉(しかも昔はともかく今は pram と略すのが普通)。
このようにWeblio辞書などのオンライン辞書は公開日や更新日を記載していないため、今でも使える表現なのか今はもう使われていない表現なのかユーザーは全く判断できません。また、同辞書は直訳/誤訳や普通は使わない表現を載せることも多く、例えば「通販サイト」の主な英訳に mail order site、「品出し」の主な英訳に unpack goods を載せるなど、明らかに英語の専門家が正誤チェックをしていないことが分かります。
正しい英語を教えることよりも膨大な数の語彙を収録して広告収入を増やすことが目的と思われるこのWeblio辞書ですが、残念にもGoogleはこの辞書を高く評価しており、公開日/更新日と最適な英訳を載せている1位のブログ/コラム系サイトを2位以下に下げてWeblio辞書を1位にすることがよくあります(この1年半くらいの間に行われたGoogleの検索アルゴリズムのアップデートで当ブログはこの被害をかなり受けました)。
3. ページの内容やユーザーが知りたいことの判断力が低い
続いて、とても驚く(というより呆れてしまう)のがこの3点目です。
例えば当ブログには 『日常の』や『日々の』の英語は daily, day-to-day, everyday などのどれ? というページがありますが、普通に読解力があればこのタイトルを読んだだけでも「日常の」や「日々の」というフレーズの英語を説明しているページだと分かります。そしてGoogleで半角スペースを入れて「日常の 英語」と検索すれば、英語で「日常の」を何と言うか知りたい人のためにこのページは上位に表示されるはずです。
ところが、驚くことにGoogleはこのページを次のようなタイトルのページよりも下位にランクするのです。
日常会話レベルの英語力を身に着けよう!今すぐ使える英語 ...
今からでも始められる!日常に英語を取り入れる「日本語禁止 ...
つまり、Googleは「○○ 英語」と検索する人が「○○」の英語を知りたいことを判断できておらず、例えば「飲食店」の英語について説明した第133回は「飲食店 英語」と検索して10位以内に入るまで半年もかかり、上の「日常の 英語」の場合は公開後約半年経った今でもたまに20~40位あたりに入る程度です(絶望的)。
一方、Microsoft社の検索エンジンのBingはこの判断力が高い他、当ブログを高く評価してくれているためかページを公開した数時間後にいきなり上位5位以内に表示してくれることが多くあります。つまり、人間であれば数分以内、Bingでも数時間で判断できることが、Googleだと半年以上かかってしまうことがあるのです。
↑逆にずっと3位以内だったページが今年の10月からは15位以下に繰り返し落ちる異常も起きている。※この画像は過去の順位を調べるツールで当ブログの 『タイツ』『(パンティー)ストッキング』『レギンス』は英語で何と言う? というページの順位(パソコン版のGoogleで「タイツ 英語」と検索した場合)を調べたもの。実際にGoogleで検索してみると、何と「タイツ男の非日常英会話 単行本」や「グンゼ株式会社」といったタイトルのページよりも下位に落とされている(!)。
また、Bingでは起きない問題がもう1つあります。次の画像をご覧ください。
↑これはGoogleで「通販サイト 英語」と検索した結果。当ブログからは第155回の「通販サイト」のページが表示されるべきなのに、未だにその約半年前に公開した第74回の「ネット通販」のページが上位に表示されている。
1つのサイトに似た内容のページが複数ある場合、Googleはその中の1つだけを表示するのが普通です(2段目をインデントして2つ表示することもあります)。上の例の場合、検索ボックスに「通販サイト 英語」と入力して検索しているのですから、第155回の「通販サイト」が公開された時点で第74回の「ネット通販」よりも優先して表示されるべきです。ところが、Googleは今でも第74回の「ネット通販」を表示しています。
4. 表示タイトルを勝手に書き換えられる
上の3つの問題だけでも精神的にかなりダメージを受けていましたが、今年の後半はさらにストレスが溜まることが起きました。次の画像をご覧ください。
↑Googleは以前から検索結果に表示されるタイトルを勝手に書き換えることがあるが(そのほうが良いタイトルだと判断した場合)、今年の夏にその数が大幅に増え、当ブログに限らずこのように文頭が切れて逆に変な表示になったものが多くある。
検索結果に表示できる字数には限界があるため、上の例ではGoogleは文頭よりも文末のほうが重要と判断したのだと思います(人間は文末は推測できても文頭は推測できないことをGoogleはまだ知らないようです)。いずれにしても、このような書き換えが嫌なブロガーのために書き換え拒否オプションを提供すべきです。
なお、当ブログは実際のタイトルには付けている投稿番号(「#74」など)を検索結果のタイトルには表示しないよう意図的に設定していますが(検索結果に投稿番号を表示する意味はないため)、Googleはこの意図も無視して先ほどの「通販サイト」の検索結果の画像のように番号(74)を表示することが多くあります。
このブログが再開される可能性はどれくらいある?
最後に、このブログが再開される可能性はどれくらいあるのでしょうか?
最近は1日のサイト訪問者数が増えるよりも減る傾向のほうが多く(検索結果で1位をWeblio辞書に逆転されていることが多いのが恐らく原因)、10月中旬にはついに1日の訪問者数が昨年の同時期と同じくらいまで下がってしまいました。優れた品質のページを公開し続ければ訪問者数も広告収入も増えていくと信じてここまで頑張ってきましたが、現在のGoogleの検索アルゴリズムの性能ではその努力が報われないことが分かりました。
上に挙げた問題の多くはすでにGoogleにフィードバック済みですが、改善が見られないため今後も改善しない可能性が高いです。少なくともこれから半年~1年くらいはブログの新規投稿を休止し、様子を見ながら過去に公開したページのいくつかを更新したいと思います(内容をもっと分かりやすくするなど)。
これらの問題が改善されなくても何らかの理由で広告収入が増えたり(ただし多くの人に不快感を与える全画面広告などは表示するつもりなし)、経済的・精神的にまた余裕ができたら新規投稿を再開するかもしれません。とにかく現状では継続が困難なため、残念ながら一旦休止(またはそのまま終了)とさせていただきます。